ギンイロノナミダ - Essay

Essay

40.revenge

君に電話で別れを告げられた夜、なにも考えることができなくて、でも、とりあえずは明日仕事で、早く寝なきゃって思った。翌朝、いつものように目が覚めたとき、昨日の夜のことは全部夢だったんじゃないかって思った。君の顔をもう一度みたい、もう一度会って話したい。そんな気持ちで仕事が終わってすぐ高速に乗った。途中のサービスエリアでポケベルにメッセージを入れて走り出したとき、君からのメッセージ。

「モウアエナイ」。。。

そのあとは頭の中真っ白で、どうやって運転してきたのか覚えてないけど、君の部屋の前にいた。共通の友達に連絡を取ってもらって、なんとか会うことは出来たけど、言葉なんかなかった。このまま、別れてしまったほうがいいんだろうって、思った。

最後は笑って別れようって決めてたのに、らしくない涙なんか見せてしまって。「忘れないでね」って言われたけど、悔しいから全部忘れてやる。瞳も声も細い腕も抱きしめる強さも悲しげな笑顔も初めて会ったときの照れた顔もポケベルの番号も全部忘れてやる。ふたりぼんやり見つめた夜の海も寝転んだ芝生の青さも裸足で歩いた砂浜の熱さも初めてキスをしたあの夜も全部忘れてやる。

君は別にそんなことどうでもいいだろうけど。

たとえこの復讐が失敗に終わっても。

Inspired by "revenge" from Album「UNDERWEAR」/ 槇原敬之

(2000.11.1 , 2002.5.16再アップ)