いたずらをして怒られても「ごめんなさい」の一言を

誰かに言えばそれでよかったあの頃にはもう戻れない

 

音楽を聴いていて、ふとその歌詞の情景が浮かび上がることがあります。それは過去に自分が体験した景色だったり、想像の産物だったり、映画やテレビで見たものだったりするのですが、自分が体験して、しかもその体験が自分一人もしくはもう逢えない人との体験だったりすると、共有することができなくて苦しい思いをすることがあります。

頭の中に浮かび上がる光景を表現する術を知りません。こんなとき、絵画で表現したり言葉で表現したりできる人を心から尊敬します。拙い言葉をつないでなんとか表現しようと苦心していますが、それは誰しもが苦心していることなのでしょう。

小学生の頃の夏休み、蝉の声がやけに煩く、入道雲は遥か彼方で山のように聳え、僕らは些細な悪戯を繰り返し、親にこっぴどく怒られていた。そんな情景を描きたいのに言葉がうまく出てこない。ごめんなさいと言っても許されないのは僕がもう子供ではないからなのか。

今、一番欲しい言葉は「大丈夫、許してあげる。」って言葉だと思う。多分簡単には許してもらえない。それくらい非道い事をしていたから。もう戻れないんだよ。

(引用:槇原敬之「PENGUIN」)