今井美樹の功罪(90年代のバブル)

久しぶりに今井美樹のアルバム「IVORY」が聴きたくなったのでiTunesでダウンロード。僕がこのアルバムに出会ったのは高校3年生の頃だったのでもう30年近く前になる。曲は柔らかく懐かしく、彼女の透きとおったハイトーンな声も心地よい。当時のトレンディドラマのような歌詞にも懐かしさがこみ上げる。当時はこれが大人の生活なのだと勝手に憧れていた。

海の近くに住むカップル。潮風がカーテンを揺らす昼下がり。女がパーコレーターで淹れたコーヒーを飲みながらフットボールを観戦する男。男はバークレー校を応援しているようだ。何故なのかはわからないが、出身校なのだろうか。はたまた朝早くからカブリオレに乗って、海の近くに住むのが趣味だという男に会いに行く女。二人は砂浜を素足で散歩したのち、海を見渡すレストランでブランチ。ビールで乾杯。女よ、車はどうするんだ。代行か?それとも今日は帰らないのか。本能の赴くまま過ぎやしないか。

アルバムは後半になるにつれ女が一人で過ごすことが多くなる。おそらくは彼女のいる男を好きなったが友達のままでは苦しいので別れを告げたのだろう。これからは自分のためだけに髪をシャンプーするのだ。そう言い聞かせる。週末を一人で過ごすのも久しぶりな女。かなりお疲れのようで、椅子をベランダに出し日光浴を楽しむ。空が近いということは階層の高いマンションの一室なのだろう。女はおそらくこの部屋でひとりのクリスマスを迎えるのだろう。華やかな街を歩く男を想いながら。

…もう隅々までバブル。この歌詞に憧れて同じような生活をしていた方々は今どうしているのだろうか。ひとりでクリスマスを迎える準備でもしているのだろうか。クリスマスにはまだ早いか。ハロウィンか。

残念ながらバブル期にはハロウィンの概念はなかった。

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