もう遅いよあたしじゃないでしょ
誰かと手をつなぐ時は、いつも差し出すのは左手。君に最初に差し出した手はどちらか思い出せないけれど。
そう。もう昔のことが段々と思い出せなくなっている。それは幾重にも重なった経験や思い出というフィルターを通して過去を見ているかのよう。ぼんやりとしか見えなくなっている。それはきっと悲しいけれど幸せなことなのかもしれない。今を生きなさいとの啓示かもしれない。
そして、きっと。同じ時を共有した君だからこそ、手をつながなくてもわかる。遠くから君の幸せを祈ってる。
(引用:aiko「恋人」)