恋愛指南

彼女さんの友達の女の子が恋をしているらしい。
同じ商業複合施設で働いている魚屋さんの男性に。
魚屋さんの話をするその子はとても乙女だった。
ただ、まだ名前も知らないと言う。
話もしたことがないし、遠くから見つめるだけらしいのだ。
ストーカー?乙女だなぁ。

と言うわけで、恋愛貴公子のマナブさんが手ほどきをしてあげましょう。

・きっかけ

魚屋さんなので、まずは魚の話から入るのがベストです。
タイを1匹わしづかみにし、「このウナギください!」

魚屋「いやいやお嬢さん、ウナギはこちらですよ」

乙女「あ…私ったら…ついウットリ…じゃなくてウッカリ…えへ」

魚屋「…なんだったらもっと魚を教えてあげるよ」

てな具合に話が進むこと間違い無し。

・彼は魚屋の貴公子

あなたをもっと印象付け、さらに魚屋さんの素敵さを知るために
こんな手段はどうでしょう?
メモに魚偏の漢字をたくさん書いて
「このメモにある魚をください!」と。
魚屋さんはすぐさま片っ端から難解な魚偏の漢字を読み
魚を用意してくれるでしょう。

魚屋「えっと…鮪に鰈に鯵、鰯っと。お嬢さんこれでいいかい?」

乙女「あ、ありがとうございます!」

魚屋「しかし…コイツは売ってないんだ。ごめんな。」

書かれていた文字は「鯱」。

・さばいてもらおう

さぁ、ラストスパートです。

乙女「こんにちは、魚屋さん!」

魚屋「お!お嬢さんまた来たね!」

乙女「ハイ!…あ、この鯖、かなりイキがいいですね。」

魚屋「お嬢さん、随分魚に詳しくなったんだね。どうだい、1匹。」

乙女「じゃあ、この鯖を三枚におろしてください!」

魚屋「ヘイよっ!まいどあり!他にはないかい?」

乙女「…私を三枚におろしてください!

そろそろ魚屋さんも気が付くはずです。
「お嬢さん…病院行ったほうがいいよ…」と。

以上、失恋魔人のマナブさんがお送りしました。
早く病院行けよ!(お前がな)

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