カブトエビ

小学校の頃のほろ苦い思い出。

学研の学習と科学には必ず年に1回、植物や動物に関する付録がある。いつだったか覚えてはいないが、付録に「カブトエビ飼育セット」なるものがあった。

カブトエビ。

田舎の田んぼでよく見かける3cmほどのミジンコみたいなものだと30歳になった今なら分かるのだが、当時はクソガキだったマナブさん、そんなことは露知らず。しかし、水の温度を調節したり、餌をあげたり、それは甲斐甲斐しく世話していました。

ところがある日。

面倒臭くなったマナブさん、カブトエビを全て近所の田んぼに放流したのです。30歳になった今もこのあたりの性格は変わっていません。三つ子の魂百まで。

その日からマナブさんは田んぼの所有者に怒鳴られる夢を見るのです。俺の放流したカブトエビが稲を食い尽くすという悪夢を見たのです。黒光りした甲羅を持つカブトエビが稲をバリバリ食い荒らす夢を。

ずっとカブトエビを「カブトガニ」だと勘違いしていたからなのですが。

天然記念物を付録につけるわきゃねーよな。

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