可能性と老獪さ

若さとは素晴らしい。これまで誰も無し得なかったことにチャレンジし、それを成功に結びつける力がある。体力と集中力があり、なんなら時間もある。ないのは財力くらいだろうか。最近はそうでもないのか。

歳を取るにつれ体力は減り集中力は欠け時間は思ってもいない方向に削り取られる。財力があるかと思えばそうでもない。トンカツ一切れで胃もたれするくらいだ。かの池波正太郎先生も言っていた。いいかい学生さん、トンカツをないつでも喰えるくらいになりなよ。それが、人間えら過ぎもしない貧乏過ぎもしない、ちょうどいいくらいってとこなんだ。と。できればある程度若い時にそうなって欲しい。そのうち本当に胃もたれするんだぞ。

最近はいかに体力を使わずに仕事することばかりを考えている。経験が増え、ずる賢くなっている。若い頃の情熱はもはやない。

世間を批判するつもりはないが、老獪さよりも若さの情熱や可能性を認めて欲しい。もう僕は認めてもらわなくてもいいから、これからの若者へ道を開いてあげて欲しい。

(本日、高校の卒業制作展を見た感想)

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