訳あって二日分
高校2年生の修学旅行。俺の高校の修学旅行は北海道でのスキー研修だった。なぜに観光でなかったのか。京都とか東京ディズニーランドを学生服で闊歩したかったのに。そもそもスキー研修は引率の先生が楽をするためではなかろうか。インストラクターに預けてしまえば自分たちは遊び放題だ。ひょっとしたら先生同士でイチャイチャしていたのかもしれない。きれいな女教師がいたわけではなかったので別にうらやましくもなんともないのだが。
スキーの中身は省略する。4泊5日の研修を終え、最終日はお土産を買い、少しばかりのバス内観光をして帰途についた。お土産屋では北海道ならではのものを買おうと短い時間で買い漁ったものは小樽ワインとホッケの干物と毛ガニラーメンだった。もう少しまともな物が買えなかったのか17歳の俺よ。マリモの瓶詰めを買わなかった点だけは褒めるべきか。
さて、その毛ガニラーメンである。とある日曜日の昼下がり、自宅には自分以外誰も居らず、仕方なく昼飯を自分で用意しなくてはならなかった。棚を漁っていると自分が買ってきた毛ガニラーメンを発見。うひゃうひゃ備えあれば憂いなしである。
だがしかし。どれだけ蟹エキスが濃厚だったのかは知らないが、体中が痒くなってきたと思った時には時既に遅し。それまで濃厚な蟹エキスを摂取したことがなかった17歳の俺の身体を蟹エキスが蝕んでしまったのだ。恐るべし蟹エキス。
おかげで今では立派な蟹アレルギー。修学旅行は北海道でスキーより京都で寺巡りをするほうがアレルギー対策にはよいのでは思うのです。